2009年 07月 14日
そよ風が追い風に変わったあの日。
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5年前のあの日・・・、あれは確か5月の終わり。確かに君は輝いていた。初のフロントローからのスタート。皇帝ミハエル・シューマッハの8メートル後方からの視界の先に、僕らの夢もはっきり見えていた。
あれから5年。その同じ場所で、君と同期の豪のダーティーが初優勝を飾った。無念・・・。抱えきれない思いを抱え、僕らはさまよい続ける。
あの日。フロントローからスタートした君は、ダーティーサイドからのスタートも災いして、ファースト・コーナーまでに少し出遅れたように見えた。しかし、そこで君の才能の一端を垣間見た。スタート直後の冷えたタイヤ、ブレーキにも係わらず、驚異的なレイトブレーキングでポジションを取り戻し、2番手でインフィールド・セクションを駆け抜ける。だがその出口。第4コーナーで僅かに、ほんの極僅かに開いたインサイドを、ルノーのヤルノ・トゥルーリが鼻先をこじ入れた。ヤルノ、どこまでやるの。彼の左フロントタイヤに右リアタイヤを押し出された君は、立ち上がりでアウトに孕む。そこで2台のマシンに先行され、その瞬間、僕らの夢が儚く潰えた。
だがしかし、その後も君は諦めずに粘り強く戦い続けた。初の3位表彰台もほぼ手中に収めていた中で迎えた46週目の第1コーナーで、3位には飽き足らず2位を狙った君の戦いは終わった。
当時の私のコラムはこんな感じだ。
「記憶に残るレースでした。
それだけに悔しさが募ります。
46週目の1コーナー、ほんの僅かの差で赤い跳ね馬の従者を蹴散らすことができませんでした。
個人的にはキープでも良かったのではないかと思いますが、チームからもそういった指示は出ていなかったんでしょうね。
ただ、あの周回はちょっと前とのスペースがあり過ぎたような・・。
まあ、どの道エンジンがああなっていたと思えば納得もできますが・・。
というより、そうやって自分を納得させないと次のカナダまで辛い!
結局彼は3位で満足する男ではなく、選手権制覇を本気で考えている野望豊かな、たとえて言えば織田信長のような、野趣あふれる人間なんですね。
そこはバトンとは全く違いますね。ついでに言えば、バトンは徳川家康タイプでしょうか?
琢磨も言っていますが、次戦以降に期待しましょう。次のカナダでは改良Hondaエンジンも出るということですし。楽しみが先に伸びたと思えば苦も無いことです。
頑張れ琢磨!合言葉は、”琢磨はいつも、逞しく!”」
そして迎えた6月20日、アメリカGP。私はこう綴っている。
「さあ、この気持ちをどう表現すればよいのでしょう!
達成感に酔いしれるのか、それともあくまで通過点の一つとして、もうすでに過去の事として飽くなき明日を追い求めるのか?
でもしかし、我々にとっては歴史的な、そして新たなる第一歩を踏み出す瞬間であったことは間違いありません。
ついに、ついに彼がやってくれました。涙で霞むスクリーン、歓喜にむせぶ同胞たち。
でもやっぱり、私達にとっては感動的な、そして次へのステップを掴み取る助走であったことでしょう。
でもしかし、彼はここで満足する男ではないでしょう。多分、恐らく、いや、きっと、しかし間違いなく。
彼が見つめているものは、ポディウムの頂点、ひいてはチャンピオンシップ!
これから先、僕たちは新たな歴史を刻み込む証言者となることでしょう。必ずや、今日のこの全ての始まりを懐かしく思い出す時がやって来るはずです。その時まで、この喜びは封印しておきましょう。もっと大きな喜びのために。
頑張れ琢磨!合言葉は、”琢磨はいつも、逞しく!” 」
現在の彼は、同期たちの活躍を尻目に不遇の時を囲っている。
しかし、諦めない君と君のファンの悪あがきは続く。
Let's go for it!
夢よ再び。
僕らには、琢磨が必要なんだ。
あれから5年。その同じ場所で、君と同期の豪のダーティーが初優勝を飾った。無念・・・。抱えきれない思いを抱え、僕らはさまよい続ける。
あの日。フロントローからスタートした君は、ダーティーサイドからのスタートも災いして、ファースト・コーナーまでに少し出遅れたように見えた。しかし、そこで君の才能の一端を垣間見た。スタート直後の冷えたタイヤ、ブレーキにも係わらず、驚異的なレイトブレーキングでポジションを取り戻し、2番手でインフィールド・セクションを駆け抜ける。だがその出口。第4コーナーで僅かに、ほんの極僅かに開いたインサイドを、ルノーのヤルノ・トゥルーリが鼻先をこじ入れた。ヤルノ、どこまでやるの。彼の左フロントタイヤに右リアタイヤを押し出された君は、立ち上がりでアウトに孕む。そこで2台のマシンに先行され、その瞬間、僕らの夢が儚く潰えた。
だがしかし、その後も君は諦めずに粘り強く戦い続けた。初の3位表彰台もほぼ手中に収めていた中で迎えた46週目の第1コーナーで、3位には飽き足らず2位を狙った君の戦いは終わった。
当時の私のコラムはこんな感じだ。
「記憶に残るレースでした。
それだけに悔しさが募ります。
46週目の1コーナー、ほんの僅かの差で赤い跳ね馬の従者を蹴散らすことができませんでした。
個人的にはキープでも良かったのではないかと思いますが、チームからもそういった指示は出ていなかったんでしょうね。
ただ、あの周回はちょっと前とのスペースがあり過ぎたような・・。
まあ、どの道エンジンがああなっていたと思えば納得もできますが・・。
というより、そうやって自分を納得させないと次のカナダまで辛い!
結局彼は3位で満足する男ではなく、選手権制覇を本気で考えている野望豊かな、たとえて言えば織田信長のような、野趣あふれる人間なんですね。
そこはバトンとは全く違いますね。ついでに言えば、バトンは徳川家康タイプでしょうか?
琢磨も言っていますが、次戦以降に期待しましょう。次のカナダでは改良Hondaエンジンも出るということですし。楽しみが先に伸びたと思えば苦も無いことです。
頑張れ琢磨!合言葉は、”琢磨はいつも、逞しく!”」
そして迎えた6月20日、アメリカGP。私はこう綴っている。
「さあ、この気持ちをどう表現すればよいのでしょう!
達成感に酔いしれるのか、それともあくまで通過点の一つとして、もうすでに過去の事として飽くなき明日を追い求めるのか?
でもしかし、我々にとっては歴史的な、そして新たなる第一歩を踏み出す瞬間であったことは間違いありません。
ついに、ついに彼がやってくれました。涙で霞むスクリーン、歓喜にむせぶ同胞たち。
でもやっぱり、私達にとっては感動的な、そして次へのステップを掴み取る助走であったことでしょう。
でもしかし、彼はここで満足する男ではないでしょう。多分、恐らく、いや、きっと、しかし間違いなく。
彼が見つめているものは、ポディウムの頂点、ひいてはチャンピオンシップ!
これから先、僕たちは新たな歴史を刻み込む証言者となることでしょう。必ずや、今日のこの全ての始まりを懐かしく思い出す時がやって来るはずです。その時まで、この喜びは封印しておきましょう。もっと大きな喜びのために。
頑張れ琢磨!合言葉は、”琢磨はいつも、逞しく!” 」
現在の彼は、同期たちの活躍を尻目に不遇の時を囲っている。
しかし、諦めない君と君のファンの悪あがきは続く。
Let's go for it!
夢よ再び。
僕らには、琢磨が必要なんだ。
by caffe_bar_arietta
| 2009-07-14 09:33
| F1